ここ数日、かかりっきりの仕事。


ようやく本日出来上がり。


さすがに疲れた・・・

形の違う、小さな座布団。


亡くなったお祖母ちゃんの形見の着物の生地を利用して作りました。


「小さな座布団なんて簡単じゃないの?」と思いますか?


これがものすごく大変。

何がそんなに大変かと言うと、

まず、小さい生地の中に綿を入れるって大変なの。
生地の中で綿が寄ったり、しわになったりすと、
座り心地が悪くなる。
しわなくキレイに入れるのは至難の業。

そして、『角』を作るのが、実は大変で時間がかかる。

布団の“角”の出来は、職人の“腕”が一番出るところだからね。

布団の“角”を触れば、
その職人の技量がわかる。


その大変な“角”、
座布団の“角”って4つある。


大きな座布団でも、小さな座布団でも、“角”は同じで1枚につき4つ。

今回、全部で32枚の座布団を仕立ててるから、
角はなんと、128。


128もの角を作り続けてた。

同じ姿勢で、128の“角”。

あ~、腰痛い・・・

それに着物の紬の生地って、針の通りも良くないから、大変。

最近の布団屋さんは、こうした仕事は、工場に『丸投げ』
そっちのが“楽”でいいんですがねぇ。


でも、本多快眠堂は、
1針、1針、チクチクと“手”で仕立てております。


しんどいし、儲からない大変な仕事ですが、
お客様が喜んでくれるから、やりがいがあります。

でも、たまにね・・・


「もっと宣伝をして手広く~~~」とか、
「ネットで全国へ~~~」などなどの、
トンチンカンな営業電話をしてくる輩がいる。


も~、そういうことじゃなんですけどね。


今日仕上げた座布団、
盆のお参りに、形見分けするのかなぁ。

1枚1枚、丁寧に仕上げた座布団、
喜んでもらえると嬉しいです。